【ふたつの輪の家】

　今までずっと住み続けてきた家に新しい家族を迎えるため、建て替えで二世帯住宅を計画した。

計画地は関静な住宅街にあり、周辺には神社や学校がある住みやすい地域である。
二世帯住宅と言っても様々な形があり、住み分け方や、お互いの家族がどれくらいの距離感で生活するか、などの課題がある。

玄関はひとつだが、1階と2階で親世帯と子世帯にエリア分けする事でプライバシーの確保をしつつも、階段を介してそれぞれのエリアへの行き来が可能にする事で、つながりを持たせたい。
1階、2階共に回遊性を持たせた行き止まりのない輸っかのようなプランとなってる。

家という大きな箱の中にふたつの家族の輪があり、それぞれのスピードで活動している。
ふたつが重なることもあれば、絡まることもある。

家族の輪は、家族の和でもあり、程よい距離感の中でつながりを感じ、お互いの事を大切に思いやることが出来る。
そんな「ふたつの輪の家」をぜひご覧ください。

【橋をかける家】

三方が住宅で囲まれた西道路の敷地。
道路の高さから2メートル程の高低差のある土地での計画。

西側には低い地面から建つ不思議なボックスがあり、後ろの切妻屋根のお家とつながっている。

一般的な玄関という概念がなく、
家の中に入るのは、どこからでも入ることが出来るという。

室内は空間はつながっているが、天井や床の高さをそれぞれ変えることで、空間が平面だけでなく立体的にひろがりを感じられる。

高低差のある土地をマイナスと捉えず、活かし、家の中に詰まった様々な要素、空間が、橋をかけるようにつながりをもち、家族の架け橋にもなった。

そんな【橋をかける家】をぜひご覧ください。

『かこむの家』

土地探しから始まった家づくり。

エリアを絞って探した中で見つかった奥行きのある細長い土地。

周辺には住宅や公園、神社に田んぼなどがあり、程よくのどかさを感じられる。

敷地の三方を住宅とアパートに囲まれているため、外部をクローズさせ、
中庭を広くとることで、囲まれた空間に光が広がっていく。

中庭に面した廊下を進んでいくと、ＬＤＫ、和室、二階のヌックとフリースペースにつながる吹き抜けのある大きな空間が広がる。

扉や壁で仕切るのではなく、床の高さや天井の高さを変えることで、なんとなく空間を分け、同じ場所で各々別の事をしていても気にならないような、おこもりスペースが各所にできた。

食卓を囲む家族、家族を囲むそれぞれの空間、そのすべてを家が囲んでくれていることで、どこかほっとできる。

そんな『かこむの家』をぜひご覧ください。